| 2001年秋号 | |||||||||||||||||
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スケーラビリティに対するお客様のニーズに応えるSGI のアーキテクチャ
Eng Lim Goh, Ph.D.
SGI上級副社長 兼 CTO
http://www.sgi.com/newsroom/execbios/goh.html
世界中の製造業のお客様は、ハイパフォーマンス・コンピューティング(HPC)システムに大規模な投資を続けています。自動車製造、宇宙工学、ハイテク、家電機器などの各製造分野でのトータルなコンピューティング・パワーは、この4年間に約10倍に成長し、構造の整合性、効率のよい冷却や流動特性、ノイズの減少、最大限の軽量化等を実現するための広範囲なシミュレーションを行うために利用されています。SGI の研究開発は、低レイテンシ・高バンド幅のインターコネクトとソフトウェアの開発にフォーカスしてきました。この事実と、テクニカルおよびクリエイティブ分野のお客様をターゲットとした戦略によって、SGI は製造業の各分野におけるコンピュータ支援エンジニアリング(CAE:Computer-Aided Engineering)のリーディングHPCシステム・プロバイダとして確実に認知されてきました。
SGI(R) NUMAflexTM というモジュラー設計コンセプトは、SGI(R) Origin(R) 3000 シリーズのサーバにおいて、業界をリードする1システム内の512プロセッサそれぞれが最大1TB SAS(Single Address Space:単一アドレス・スペース)メモリまでアクセス可能にする、高度なスケーラビリティを実現しました。このアーキテクチャは、設計者やエンジニアが非常に大規模で信頼性の高いモデリングやシミュレーションを必要とする複雑な問題を、大幅に短縮された時間の中で解決することを可能にしました。このようにSGI Origin 3000 シリーズは、そのスケーラブルなモジュラー・アーキテクチャによって、主要なテクニカルデータ・センターのニーズに最適なシステムになったのです。
このSGI(R) Origin(R) ファミリーに新たに加わったSGI(R) Origin(R) 300システム は、より低コスト・省スペースな構成を実現するべくSGI のNUMAflexのモジュラー構造アプローチをさらに拡張する設計がなされています。Origin 300はHPCシステムとしてフレキシブルな構成が可能で、企業のエンジニアリング部門から個人のエンジニアの特殊なニーズにまで柔軟にサポートすることを可能にします。Origin 300は、スタンドアローンの計算システムとして2U(8.8センチ)の筐体に最大4個のMIPS(R)プロセッサと最大4GBメモリを凝縮しています。この2Uモジュールは最大8ユニットまで接続可能で、ラック半分のスペースに収まりながら32プロセッサ構成のSASメモリシステムを構成することができます。
この新製品は、従来の製造業における製品開発工程に対して大きなインパクトを与えることになります。たとえば自動車会社は、社内のベストなエンジニア達のそれぞれが自由に活用することができるパーソナルなコンピューティングパワーを提供可能になり、エンジニア達は製品設計サイクルの早い段階で、特にモデルのごく初期のアイディア段階から、より多くの選択肢の可能性を追求することができるようになるのです。この極めて低いエントリー価格を実現したOrigin 300では、高度なシミュレーションのニーズがありながら予算の限られたお客様でも、共有メモリやクラスタといった堅牢なハイパフォーマンス・高スループットの環境を構築することが可能となるのです。
すでに製造業に携わるエンジニアの方々は、現在のテクノロジの限界をはるかに超えた問題に目を向け始めており、更に強力な計算パワーが必要になることは必須です。これまでは、限られたデザインの選択肢における信頼性の高いモデリングと解析に焦点があてられてきました。しかしながら彼らは、複数の専門領域やデザイン群全体に関わるような何百ものデザイン・パラメータにおいて応答動作をシミュレーションし理解することによって、まったく新しい革命的な製品を開発したいと望んでいるのです。
こういった要求に応えるために、SGI は我々の基本的なテクノロジビジョンに立ち戻ります。この基本的なテクノロジビジョンとは、システム・パフォーマンスの基礎的な3つのファクター、すなわち、コンピューティングパワー、バンド幅、そしてレイテンシを中心に構成されています。第一のファクターであるコンピューティングパワーは、ムーアの法則はいずれ破綻するであろうと予想した人々を常に驚かせながら、過去においてそうであったようにこれからも向上していくでしょう。バンド幅についても、特に多重化の技術が進化することによって引き続き向上していくでしょう。しかしながらレイテンシには、光の速度が1フィートあたり1ナノ秒に限定されることが分かっているように、物理的特性が作用しています。つまり、結果的に最もパワフルなコンピュータとは、最も密度の高い緻密なコンピュータでなければなりません。
したがって私たちSGI は、MIPS(R)プロセッサのパフォーマンス、システム・インターコネクト、キャパシティ、密度の向上に研究開発の総力を注ぎ、高度なスケーラビリティとバランスを両立させたシステムの提供を目指してきました。今後5年以内に、SGI がたった1つか2つのラックに収まる1テラフロップスのコンピューティングパワーとテラバイト級のSASメモリを提供することも、もはや不可能ではありません。これからも私たちSGI は、真のシミュレーションベースのデザインを実現する、スケーラブルなテクニカルアプリケーションのためのHPC領域を更に進化させていくことを目指します。
Images courtesy of Dassault Systemes
CRV image courtesy of Embraer; Airframe image courtesy of Engineering Animation, Inc.; Virtual worker image courtesy of Lockheed Martin
