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お客様事例:
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“特効薬はない”という廃棄物不法投棄を24時間連続監視し効果を発揮
システムの心臓部に採用されたのは日本SGIのマイクロサーバ「ViewRanger」
ゴミの不法投棄が大きな社会問題となっているが、島根県は近年多発するこうした不法投棄対策として日本SGIのマイクロサーバ「ViewRanger」を使った監視カメラシステムを活用している。不法投棄が頻繁に行われてきた山間部の3地域の現場にこの監視カメラシステムを設置し、昼夜問わず24時間連続監視。その映像データを保存するためにViewRangerを採用したものだが、不法投棄の瞬間が記録・保存されるため導入して効果はすぐに現れた。
島根県は平成17年度に取り組んだ「不法投棄防止対策強化事業」の一環として、家庭からの一般ゴミや産業用廃棄物などの不法投棄監視カメラシステムを導入した。同事業の予算で、このシステムを導入するとともに専門の監視員を配置。県内の不法投棄が頻繁に発生している場所およびその発生が予想される場所で24時間連続監視し、不法投棄がされた場合には、その映像から投棄者の割出しに活用している。
これまでも島根県では、県内10地域程度を不法投棄の重点監視対象地域に指定し、人の目によるパトロールなどを行ってきた。また、郵便局や森林組合、民間企業などとも連携して不法投棄の情報を得たり、年に2度ほどはヘリコプターを飛ばしてのスカイパトロールも行ってきた。
それでも不法投棄は後を絶たないため、今回はこうしたこれまでに対策に加え、県内3地域に不法投棄監視カメラを設置。毎日昼夜連続の24時間体制で監視して映像データの記録を開始した。
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| 不法投棄場所 |
設置されたのは県内の浜田地区、雲南地区、松江地区の3地域。そのひとつの松江地区には、松江市の市街地を離れた郊外の山間部に向かう道路端に設置されている。その周囲には民家もなく、ひっそりとしており、回りの山々は森林に覆われている。いかにも不法投棄が行われそうな場所だが、島根県はここに不法投棄監視カメラシステムを設置した。すぐ脇の谷底には設置前のゴミが捨てられており、過去永年にわたって不法投棄が行われてきたことが分かる。
設置した不法投棄監視システムの横には「不法投棄は犯罪です」と書かれた警告看板も立て、島根県はこの不法投棄監視カメラシステムと同時に、警察OBなど保健所所属の監視員によるパトロールも強化した。
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| 島根県環境生活部 廃棄対策課 西 浩幸 氏 |
「2005年11月に導入して以来、監視カメラを設置した場所では新たな不法投棄が発生していませんので、まずは抑制効果を発揮しているようです」
島根県環境生活部廃棄対策課の西浩幸氏の言葉である。
島根県の不法投棄防止対策強化事業に基づき、実際に不法投棄監視カメラシステムを開発し納入したのは中国電力のグループ企業、中国計器工業株式会社である。島根県からの「年間を通じて屋外で使用可能であり、また移動して使用が可能なこと。そして維持費が不要なこと」などの要求仕様に合わせ、同社は日本SGIに協力に基づいて、この不法投棄監視カメラシステムをわずか2カ月という短期間で開発して設置した。
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| 不法投棄監視カメラシステム |
この監視カメラシステムは、監視装置、記録、電源、架台、記録装置などの収納箱で構成されている。高さは約2mで、最上部にソーラーパネル、その下には赤外線監視カメラが取り付けられ、下部の収納箱内に最大のスペースを占めるバッテリーと、監視カメラの映像データを保存・制御するViewRangerが装備されている。
このViewRangerに1週間分の映像を蓄積するという形になるわけだが、実際に1週間分すべての映像を蓄積しているわけではない。最近、廃棄物の不法投棄はますます巧妙化しているが、ViewRangerはその動き検知の機能によって、不法投棄をしようとして人が来たり、実際にゴミを投棄したりという動作を瞬時に検知してその前後の映像データを取得するという形になっている。
今回の開発を担当した中国計器工業の北山順仁氏は次のようにコメントしている。
「本システムは、太陽電池とバッテリーを搭載した移動式の省電力型監視カメラシステムです。受注から、稼動の納期までが短くて、短期間で開発・設置しなければならないのが大変でしたが、心臓部となる映像データの長時間の保存・蓄積には、日本SGIが提供している小型・軽量のViewRangerを採用しました。ViewRangerは省電力性に優れており、いろいろな機器を検討しましたが、他にはこれだけ低消費電力稼動するサーバはありませんでした。また、ViewRangerは動き検知が可能で、監視に必要な画像を効率的に蓄積ができることが決め手になりました」
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| 中国計器工業 北山 順仁 氏 |
省電力という点では、ViewRangerは他のシステムに比べて数値的に1桁ほども優れていたという。ソーラーバッテリーで長時間動作するというのがViewRanger採用の大きな要因になった。
さらに日本SGIのViewRangerは、監視カメラの機能をはじめ、ユビキタスサーバとして多彩な機能を備え、2004年6月の発売以来、映像や音声を含むデータのローカル蓄積機能や映像録画機能等の強化を進めながら、さまざまな用途で利用されてきたという実績がある。
また、ViewRangerはUNIX(NetBSD)対応のマイクロエンコード・サーバを基盤としているため、各種用途に対応してユーザニーズに合わせた仕様にカスタマイズできるという特徴を持つ。今回、中国計器工業が開発した不法投棄監視システムにViewRangerが採用されたのも、こうしたViewRangerそのものの特徴が反映されている。
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| 西 浩幸 氏と北山 順仁 氏 |
島根県廃棄対策課の西氏は「ゴミの不法投棄防止の特効薬はありません」と語っている。
「従来は主に人の目による監視で、郵便局とのタイアップや、森林組合や民間企業の協力で監視を行っていました。しかしわれわれの目的はあくまで犯人探しではなく、不法投棄を抑制することにあります。不法投棄をなくすためには、ゴミを勝手に捨ててはいけないという、人間自身の意識改革が必要だと考えています」
また、今回の不法投棄監視カメラシステムの導入に当たっては「山間部に設置するもので、また移動可能式であるために、シンプルな構造のシステムを求めました。昼夜とも一つのカメラで撮影できる仕組みであることが必要でした」とコメントしている。
つまり、今回の不法投棄監視カメラシステムは未来永劫その場所に設置しておくというものではなく、その場所での不法投棄がなくなれば、次の年はまた別の場所というように、毎年もっとも問題がある場所での監視が可能になる。
島根県では今回の県内3地域の設置でその効果を十分に把握したことから、今後はさらに4地域増やして県内の重点監視地域すべてカバーしていく計画である。
一方で、実際に今回の不法投棄監視カメラシステムを納入した中国計器工業の北山氏は、「2カ月という短期間で設置できたのは、ViewRangerの数多くの機能を不法投棄監視という点に絞り込んでシステムを開発できたからだと考えています。省電力性に優れており、今後多くの自治体でも導入が進むと思っています」とコメントしている。
現在、多くの市町村でこのようなゴミの不法投棄対策は重要な課題となっており、今後はこの島根県の活用事例を教訓に他の自治体でも同様のシステムが導入されていくと予想される。
| 不法投棄監視カメラシステム | |
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| 使用製品 | |
| 関連情報 | |
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2006年3月8日掲載
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