AC/DCの電流整流
SGIは2003年に業界初のAC-to-DC X86ラックレベル整流テクノロジを発表しました。これは、標準のAC(交流)データセンターが、既存のデータセンターのインフラストラクチャに変更を加えることなく、DC(直流)ベースのサーバやストレージを簡単に配備できるようにするものです。複雑なAC/DC電力変換を行うと、データセンターでは付帯設備からシステム自体に至るまでさまざまな非効率が発生します。DCベースの配備を行えば、密度とパフォーマンスを損なうことなく電力が大幅に節減され、システムの可用性を増大させることができます。
ソリューションの仕組み
受賞歴のあるAC-to-DC Rack整流テクノロジによって、データセンターでは各ラックにAC電源を供給し、コストのかかるインフラストラクチャ変更をせずとも、ラック内で効率の高いAC/DC電力変換を行うことができます。AC入力電源はキャビネットの上部に設置されている整流器によって-48VDCに変換され、ラック内のDCバスバーを通じて個々のシステムに送られます。Back to BackでマウントされているそれぞれのハーフデプスのSGI Eco-Logicalサーバまたはストレージノードは、バスバーに接続されることでDC電源が各システムに直接供給されるため、システム内でそれ以上の変換を行う必要がありません。AC入力回路を分離するかインバータを設置することで、ACネットワーク機器をDCキャビネット内に設置することもでき、互換性が確保されています。
DC整流実装(AC/DC変換)では、1つ以上の整流器シェルフが最大92%の電力効率を実現します。MTBF(平均故障間隔)は100万時間を超え、回路レベルの柔軟な冗長電源をラック単位で確保することができます。それぞれの整流器では、2700ワットを配電することが可能です。
それぞれのサーバとストレージシステムは、標準のAC電源装置ではなく、効率の高い-48VDC電源装置を備えています。SGIの DC電源装置では最大96.5%の効率が達成され、MTBF評価も200万時間を超えます。従来型のAC電源装置テクノロジを大幅に超える信頼性を実現しています。
データセンターでは、各システム内ではなくラック内でAC/DC変換が処理されることで、変換に伴う熱負荷をラックレベルに効果的に転換することができます。それによって発熱量を軽減し、MTBFに優れた電源装置を使用するだけでも、システム全体の信頼性と可用性が大きく増大します。
列レベルの整流を可能にする中央の整流器キャビネット
列単位にDCベースのシステムを配備し、さらなる最適化を目指す大規模なデータセンターのために、SGIはCentral Rectifier Cabinetソリューションを提供しています。これはSGIのDCベースのラックを列ごとに多数配備しているデータセンターに最適なソリューションで、ラックごとに整流器を設置するのではなく、Central Rectifier Cabinetと呼ばれる場所に整流器が一元的に設置されます。
Central Rectifier Rackでは最大44のシェルフに176の整流器を設置して、Rectifier Cabinetに接続されている複数のキャビネットに、最大475kWのDC電力を供給できます。各サーバラック内のDCバスバーは、Rectifier Cabinetに直接接続されるため、冗長電力が効率的かつ持続的に供給されます。Central Rectifier Rackは通常は列の中央に設置され、その列のワークロードのピーク期間に対応するために必要な数の整流器を構成できます。それぞれの整流器はホットスワップ可能であり、あらかじめ保守期間を計画することなく交換することができます。
AC/DC整流の主な利点
- ACベースのあらゆるデータセンターに簡単に配備可能
- 高い電力効率により運用コストが低減
- 回路レベルの冗長性を柔軟に設定できるラックレベルの冗長電源
- 電源装置のMTBFが増大し、サーバとストレージの可用性が向上


