お知らせ(米国SGI公式ブログから)

がんの予測と治療を促進するスーパーコンピューティング

[これは米国SGIの公式ブログに投稿された記事の抄訳です]
2017年1月10日 by Cori Pasinetti

ゲノミクス、プロテオミクス、画像化実験による定量的なバイオインフォマティクス研究では、大規模なデータセットから新しい知見を得るために膨大なデータの統合が必要です。デンマークのLinding Laboratoryは、生命科学で最も難しい問題のいくつかを解決すべく、HPE/SGIとパートナーシップを結びました。コペンハーゲン大学のBiotech Research and Innovation Centre(BRIC)での研究をさらに促進し、ハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)の活用によって細胞生物学やがん生物学などの分野における一段と深い洞察を導き出します。

疾患の理解

バイオインフォマティクス研究の多くが疾患研究に注力しています。それら研究では、疾患がどのように起きるのか、なぜ起きるのかを理解し、高発がん遺伝子を発見し、新しい診断マーカーを特定するといったことが行われます。これらの診断マーカーはその後、がんの治療に対して細胞がどのように反応するのかを予測し、個々の患者に最も効果的な治療法を決めるために利用されます。

高性能なインメモリーコンピューティングが導く、より良質な治療

BRICの研究者は、この種の研究に関連した膨大なデータを管理するスーパーコンピューティングソリューションの開発のためにHPE/SGIを選択しました。これは、がん生物学におけるビッグデータの重要性を強調するものであり、大規模でダイナミックなレンジのコンピューティングプラットフォームの必要性を実証するものです。

HPE/SGI® UV™ 300を利用して、がん患者に対する良質な治療法の開発とがん研究を進めるコペンハーゲン大学

コペンハーゲン大学が導入したHPE/SGI UV 300は、単一OSで大規模共有メモリーを扱い、優れたデータ処理性能を発揮するといった独自の特徴を持っています。7テラバイトのインメモリーコンピューティング性能を備え、研究者はデータから新しい洞察をすばやく獲得できます。この新システムのアルゴリズムは細胞行動を早く正確に予測するために作られており、画期的な研究成果をスピーディーに得ることができます。

コペンハーゲン大学Linding Laboratoryの研究グループリーダーで、細胞内シグナル伝達の教授であるRune Linding博士は次のように話しています。「がんの進行予測を助ける組織中の特徴的な変化を特定できたのは大きな進歩であり、新しい治療とスクリーニング技法の開発に役立つものと確信しています。こうした研究を通じて、不穏ながん細胞行動の予測のために我々の計算アルゴリズムが後に利用する無数のデータ点を創出してきました。その方法は航空や天候モデルと似ています。これは計算においてもビッグデータにおいても大きなチャレンジであり、最大限に柔軟な計算性能を必要とします。HPE/SGI UV 300のたぐいまれなスピードには驚きました。全く桁違いに高速です。Intel® Xeon® Core Processor with FlashとIntel® Xeon® Phiの組み合わせも有効です。とてもフレキシブルなシステムで、様々なことができます。この共有メモリーシステムを使えば、創造的な新しいアイデアにすぐにたどり着け、重要な画期的研究を迅速に進めることができます。共有メモリー環境はプログラミングが容易で、プログラムのスレッドを全てのデータセットにアクセスさせることができます。研究者は分散メモリーシステムのプログラミング技術の習得に時間を使う必要がなく、目の前の課題に集中できます」

発見を促進する計算性能

HPE/SGI UV 300の導入によって、大規模メモリーのアプリケーションをプログラムすることが容易になりました。この種の研究はとても大きなメモリー容量を必要とします。以前は、研究者が新しい研究に取り組む前にHPCのリソースを考慮する必要がありました。これが創造性や新しい研究の洞察を探り出すことに対して障壁となっていました。HPE/SGIのシステムがこの研究機関の新しい創造的な力を引き出しました。研究者は現在、コンピューティング性能の心配をすることなく、新しい研究の切り口を見つけ出せます。

新システムは、大量のデータを管理するために、HPE/SGI DMFストレージソフトウェアを備えています。このソフトウェアは階層型データ管理において高い実績を持っており、複数階層のデータストレージ管理のトータルコストを抑えながら、とても高速に重要なデータにアクセスができます。ファイルがある一定の時間使われなかった場合、プライマリーストレージのデータは自動化ポリシーを使ってセカンダリーストレージにバックアップされるので、ストレージのコストが抑えられます。このストレージシステムは超高帯域幅とIOPS(1秒あたりの入出力性能)を備えており、全てのデータを高速でアクセスしやすいストレージに格納することで、それらのデータ間の非常に多くの関係性を見つけ出すことができます。

HPE/SGIのバイスプレジデント兼HPC担当ゼネラルマネジャーのGabriel Bronerは次のように話しています。「がん研究では膨大なデータを継続して処理することが求められます。がん細胞は薬の耐性を持つようになるので、新しいがん細胞の行動に遅れずについていくことが不可欠です。BRICはHPE/SGI UV 300で構築したスーパーコンピュータを利用し、多様な実験において研究成果を向上させることができます。私たちは、遺伝的疾患とその治療の間を埋めるためのゲノミクスと画像処理技術の向上に尽力しています」

HPE/SGIはライフサイエンス分野に大きな成長機会があると見込んでいます。医学研究では引き続き、高度な解析が必要であり、それを前進させる必要があるからです。最終的には難病の少ない世界を実現する画期的な治療法開発のために、HPCシステムを提供していきます。

■発表のハイライト

  • コペンハーゲン大学とBRICの研究は、がん生物学におけるビッグデータの重要性を強調するものであり、HPE/SGI UVサーバのような大規模でダイナミックなレンジのコンピューティングプラットフォームの必要性を実証しています。
  • HPE/SGI UVサーバは、研究向けコンピューティングに対する独特の性能を提供します。業界をリードする共有メモリーとデータ処理性能を組み合わせることで、ビッグデータを活用する研究ワークフローの理想的な選択肢となります。
  • BRICは、がんの疾患研究に注力しており、疾患がなぜどのように起きるのか理解し、疾患に関わる遺伝子を発見し、新しい診断マーカーを特定します。そして、がんの治療に対して細胞がどのように反応するのかを予測します。これらの診断マーカーは個々の患者に最も効果的な治療法を決めるために利用されます。

■技術情報

  • 今回導入されたHPE/SGI UV® 300™ システムの主な仕様は以下のとおりです。
  • 12ソケットのIntel® Xeon® E7-8857 v2プロセッサー(各12コア/3GHz)がNumalink®7インターコネクトで接続された3台のHPE/SGI® UV™ 300
  • 7 TB のインメモリー計算性能
  • 4つのIntel® Xeon® Phi プロセッサーおよび12ソケットのIntel® Xeon® E7-8857プロセッサー
  • 合計1.6TBを構成する2台のIntel® Flash PCIe* NVMe P3700 solid-state driveシリーズ(Intel® SSD Data Center P3700 シリーズ 1.6TB)
  • HPE/SGI® DMF™ ストレージソフトウェア
  • HPE/SGI InfiniteStorage 5100ストレージ
  • Rack Management Controller、SUSE Linux Enterprise Server、HPE/SGI® Performance Suite


<商標登録>
SGI、SGIのロゴ、SGI UVはSilicon Graphics International Corp.または、アメリカ合衆国および / またはその他の国の子会社の商標または登録商標です。インテル、Intel、Xeonは、アメリカ合衆国および / またはその他の国における Intel Corporation の商標です。その他の会社名、製品名は、各社の商標または登録商標です。


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