日本SGI 株式会社
[会社情報][ソリューション][サービス&サポート][製品情報]-
donkey head PDI/DreamWorks、強力なSGI製品を駆使してアドベンチャー作品『Shrek』を映像化

アニメ映画『Antz(アンツ)』を手がけたPacific Data Images (PDI)/DreamWorksの才能あるアーティストたちによって、オールCGで製作されたDreamWorksの最新アニメーション作品『Shrek』では、妖精や小人たちの不思議な世界が刺激的に描かれています。PDI/DreamWorksはSGIの技術を駆使し、Mike Myersが声を担当するオーガ(鬼)である主人公のシュレックが、仲間のドンキー(声:Eddie Murphy)と共に美しいフィオナ姫(声:Cameron Diaz)を救い出したり、火を吹くドラゴンと闘い、このお伽話のすべての登場人物たちを自分の国から追放しようと企む王様ファークアド(声:John Lithgow)の横暴な支配から王国を救うという冒険物語を製作しました。以前『Batman and Robin』のビジュアル・エフェクト監督を務めた経験を持つAndrew Adamson監督は、「この映画はよくあるお伽話ではなく、アナクロ的な点が気に入っています」と述べています。『Shrek』における、徹底した修正主義を貫いて制作されるショットは、贅沢なまでにテクスチャを追求した映像を必要とし、数多くのSGIハードウェアを駆使して製作されました。

Fiona and Shrek
拡大写真はこちら
「『Shrek』はすべてSGIのデスクトップ・システムを使って製作しました」と、DreamWorksの技術責任者を務めるEd Leonard氏は語っています。PDI/DreamWorksのアニメータは、『Antz』でも使われたSilicon Graphics(R) O2(R)デスクトップ・ワークステーションを『Shrek』における殆どの作業にも使用して、この映画の最も印象深い「人物」のキャラクター −フィオナ姫やファークアド王など− に生命を吹き込むことに成功しています。Adamson監督は、「フィオナは今までに創り出したアニメキャラクターの中でも、一番現実味のある人物のキャラクターです。ファークアド王はかなり戯画化されているように見えますが、時々見せる表情は妙に人間ぽく、それでいて絶対に人間ではありえないように作られています」と述べています。

Shrek』は人間のキャラクターの動作と透明感のある皮膚の質感という点で、極めて高水準のアニメーション技術を駆使しています。PDI/DreamWorksのR&DチームメンバーであるDan Wexler氏はこう語っています。「SGIシステム用のユーザーインタフェース・システムとソフトウェアを開発したことにより、アニメーターはこれらのショットを作り出すために必要な、非常に複雑なデータベースをインタラクティブに利用して作業することができました。さらに我々は、インタラクティブなラインティングを実現する特殊ツールも開発し、アーティスト達は皮膚をどう処理するかといった技術的な細かい点に気を使わずに、アーティスティックな表現に集中できるようになりました。その結果、色彩テクスチャに何度も修正を加えることが可能になったのです。SGIのシステムは、こういったプロセスをスムーズに進めるのに大変役立ちました。」

Group Picture
拡大写真はこちら
人間的なキャラクターの対極に位置するのが、おもしろいほど人間離れした主役たちで、同じくO2ビジュアライゼーション・システムを使用してスクリーンの上に活き活きと描き出されています。「ドンキーはどちらかと言えば漫画的ですが、シュレックは漫画と現実の人間世界の中間に位置するような存在であるべきだと感じたので、もっと類型的に、例えばブルドッグのように醜いながらも愛敬のある魅力的なキャラクターに作り上げたのです」と、Adamson監督は語っています。 またAdamson監督は、早い段階でMike Myersの声による性格描写にも手を加える必要があると気付いたのですが、ここでもSGIのテクノロジは重要な役割を果たしました。「スタジオに戻ってシュレックの声をいろいろと試してみました。ブルーカラー風の現実味のあるキャラクターにしたかったので、Mikeには最初に極端なスコットランド訛りを試してもらいました。次に少しトーンを和らげてソフトなスコットランド・アクセントにしてみたところ、キャラクターにとてもいい味が出たので、早速いくつかのシーンのアニメーションを製作し直してみたのです。」最終的には、完成していたフィルムのかなりの部分を大幅に修正することになりましたが、SGI以外のプラットフォームを使っていたら収拾がつかなくなっていたことでしょう。「長期間に渡るSGIとの緊密な関係がソフトウェアの開発に大いに役立ち、『Shrek』では全てが功を奏しました」とWexler氏は言います。「Shrekのセリフをやり直すにはリップシンクもやり直す必要があり、顔全体のアニメーションにも当然影響が出てきます。目の周りや額の筋肉のアニメーションも製作し直さなければならず、それら全てを踏まえて全体のシーンのレンダリングをやり直さなければなりませんでした。このように、セリフを変えるということは大変な作業なのです。しかし、我々は15年間に渡ってSGIのハードウェアを使用するためのシステムを構築してきたおかげで製作は効率的に進み、シュレックの会話やその他の変更を最終段階で組み入れることもできました。我々の作業ではビデオのプレイバックが必要不可欠なのですが、アニメーターがそれぞれのキャラクターを描く作業と同時に、それぞれの俳優が実際に声を演じている動画の場面をO2システムのハードウェアを使用して再生できることは大きなメリットでした。」

PDI/DreamWorksは、未だバラバラな状態の『Shrek』のお伽話の世界を、生命ある活き活きとしたものに仕上げるために、ドラゴンが火を吹く場面などの様々な有機的な自然のエレメントの製作にもSGIのビジュアル・エフェクト・テクノロジを駆使しています。Wexler氏は次のように語っています。「映画製作の大部分の作業は2次元的な性質のもの。あるフレームの映像を製作する場合、様々な要素を統合するために膨大な作業が必要となります。SGIシステムを使って大規模なパーティクル・システムのシミュレーションを実行できましたが、これは本当にすぐれた機能です。」

SGIのテクノロジを利用する最大の利点は、なんといっても「プラットフォーム全体の信頼性の高さです。これは我々にとって、長年変わることのないSGIワークステーションの魅力です」と、Wexler氏は言います。「SGIシステムの最大の特長は、堅牢さ、安定性、そして3Dグラフィックス、ビデオ、オーディオの統合を可能にするトータルなソリューションであるということです。」『Shrek』の製作には、従来型のSGITM IRIX(R)ハードウェアを全面的に利用する一方、DreamWorksは初めてLinux(R)テクノロジを導入しました。Linux OSとの互換性を備えたSGIのプラットフォームによって、PDI/DreamWorksの新技術への移行は極めて簡単に実現しました。「これまで長い間、IRIX OSで様々なSGIのハードウェアを使用してきましたが、SGIのシステムでは『Shrek』の製作に取り掛かる前に必要なソフトウェアのLinuxへのポーティングが可能であったことも大きなメリットでした。」とWexler氏は述べています。

Shrek』の複雑な映像のレンダリングには、複数のハードウェアの連携が必要でした。「当社では数多くのSGI OriginTM 200サーバを設置していますが、『Shrek』の殆どのレンダリングには、Linux OSをベースにしたシステムを使いました」とLeonard氏は語っています。「我々は今回、Linux OSをベースとする、2Uサイズの SGI 1200デュアルプロセッサシステムを168台購入しました。最終的にLinux、または別のテクノロジによるプラットフォームを採用するかどうかは、究極的には優れた映画を製作するために必要な今まで以上の強力なパワーをもたらしてくれるかどうかがポイントなのですが、SGIはその点でも『Shrek』の製作においても重要な役割を果たしてくれました。」

(C)2001 PDI/DreamWorks. All rights reserved.