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プレスリリース

WOWOW フルハイビジョン送出基幹システム(送出/コンテンツサーバー)が本番稼動

2011年12月14日

日本SGI株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:石本龍太郎)は、株式会社WOWOW(本社:東京都港区、代表取締役社長:和崎信哉、以下WOWOW)にフルハイビジョン高画質ファイルベースの送出基幹システムの中核となるコンテンツサーバーシステムを納入し、同システムが10月1日より本番稼働を開始いたしました。

放送業界では、2011年7月にアナログ放送が終了し、デジタル放送への完全移行という大きな動きがありました。一方で、PCやスマートフォンといった端末製品の多様化などに伴い、放送業界を取り巻く環境も変化しています。そのため、番組収録から放送までを一貫してIT技術でファイル化し、映像や音声の品質を劣化させることなく作業を効率化、高速化が可能なシステムへの移行が進んでいます。

今年開局20周年となるWOWOWは、このたび送出基幹システムの中核としてコンテンツサーバーを導入し 10月1日から新たにフルハイビジョン・3チャンネルの放送を開始いたしました。

送出基幹システム全体は、株式会社東芝(本社:東京都港区、代表執行役社長:佐々木則夫、以下東芝)と共同で開発いたしました。日本SGIは、この送出基幹システムにおいて、番組や放送素材などの大容量蓄積部であるコンテンツサーバー部の設計と構築を行いました。

放送局における送出系基幹システムの位置付け

図. 放送局における送出系基幹システムの位置付け

WOWOWフルハイビジョンマスタ設備

写真.WOWOWフルハイビジョンマスタ設備

コンテンツサーバー部は、テープ・ファイルで搬入される番組、CM、テロップを取り込み、一元管理する大容量蓄積システムです。これら多くのコンテンツ登録時に位置情報やメタデータを取得し、またサムネイルを生成することで一元管理及び検索機能を有します。

ファイル化された番組、CM素材は、世界各地で稼動実績のある米Harmonic Inc.のOmneon(R) MediaGridアクティブストレージ・システムに冗長化された状態で格納され、最大でおよそ5,000時間分の番組を蓄積することが可能です。これはアジア・パシフィック地域での最大規模の蓄積容量となります。素材の取り込みや検索、字幕登録には、日本SGIが独自に開発したソフトウェア製品群を使用し、合計16台のRackable Standard-Depthサーバーで処理を行います。放送時には、高速ネットワークで接続した東芝構築による送出サーバシステム(VIDEOSneo)にファイル転送され、送出されます。高い映像品質をファイル化によって劣化させることなく、MXF OpenGOP(注1)を採用する等、高品質収録システムの構築を実現しています。

なお、SMPTE436M(注2)に準拠した字幕対応を実現しているソフトウェアは、これまで国内外において例がありませんでしたが、WOWOWの要望に応え、日本SGIの設計・開発により実現いたしました。MXFファイルベースのSMPTE436Mに準拠したアンシラリ・データ・パケット(注3)による字幕対応において、今後の運用を考慮しARIB/NAB(注4)字幕ファイルから生成したVANC字幕データ(注5)ファイルをMXFファイルへ重畳する方法と、字幕データを保持するVTRに関してはエンコード時にSMPTE 436Mにてファイル化する方法の2パターンでの運用を可能といたしました。

ファイルベースシステムの構築は、既存の放送機器を導入するだけでは実現が困難なため、ITによるトータルなシステム・インテグレーション(SI)が重要です。日本SGIは、放送局の総合的なシステム構築を担える映像技術とIT分野のインテグレータとして、アーカイブシステムの豊富な構築実績や放送ワークフローに携わった長年の経験とノウハウを活かして、業界の潜在要求にまで踏み込んだインテグレーションを提供することが可能です。今後は海外展開も視野に入れ、放送業界の技術革新の支援を行ってまいります。

<今回のシステム構築における技術統括を担当された
株式会社WOWOW 技術局送出技術部チーフエンジニア 田辺弘久様からのコメント>

「ハイビジョン3チャンネル放送スタートに伴い、2006年から設備更新の検討を開始し、業界の動向を捉えつつも、最終的には送出設備におけるファイル化という業界でも新しい試みを取り入れる事となりました。今回のシステムでは、放送サービスの向上と安定運用、HDTVでの複数サービスへの対応、コンテンツ運用/管理の次世代モデル導入 (テープ運用からファイル運用への転換)という3つのコンセプトを掲げました。日本SGI社にはファイル化検討の初期段階からご協力いただき、設備構築に当たっては東芝社と日本SGI社の優れたシステムインテグレーションにより満足できる結果となりました。今回は送出設備におけるファイルベース化となりましたが、最終的には局内の放送素材の完全ファイル化を目指していきたいと考えています」

注1:「MXF」はMaterial eXchange Formatの略。放送局やプロダクションが参加する協会によってその原型が作られた。様々なハードウエアメーカー/ソフトウエアメーカーの垣根を越えて相互運用性を確立できる標準規格として普及してきた。
注2: SMPTE (Society of Motion Picture and Television Engineers)は、全米映画テレビジョン技術者協会のこと。SMPTE 436Mは、“MXF Mapping for VBI Lines and Ancillary Data Packets”VBI,およびアンシラリ・データ・パケットをMXFに同梱する方式。本システムでは、SMPTE436Mに準拠するアンシラリ・データ・パケットに字幕データを持つ。
注3: アンシラリ・データ・パケットは、音声、映像、メタデータ以外でSDI(Serial Digital Interface)にエンベデッドする情報
注4: ARIB策定デジタル字幕データ(ARIB STD-B36)及びNAB策定アナログ字幕データ(NAB技術規準T027-1996)(NAB 技術規準T021-1996)
注5: Vertical Ancillary Data Spaceに重畳可能な字幕データ

関連URL:
Rackable Standard-Depth(納入実績SGI Gateway、SGI ANC Inserter)
Harmonic Inc. Rhozet(納入実績 Transcoder)
Harmonic Inc. Omneon(R) MediaGrid
Harmonic Inc. Omneon Spectrum(TM)

<商標登録>
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