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2008年のIT業界を展望する
広がるIT世界を実感する年に。そして、グリーンITは早くも第2ステップへ

"One Step Ahead !" 時代の一歩先を歩む。1982年のシリコングラフィックス社の創業以来、私たちが守り、実践してきた言葉です。
今年も日本SGI e-News編集部では、引き続き、進化するIT分野の「新たな潮流」、「すでにある未来」をいち早く取り上げ、ご紹介してまいります。
さて、原油価格の高騰、そして株価の下落・・・・2008年は波乱を予感させる幕開けとなりましたが、こういう時代ほどITがその真価を発揮するもの。むしろ、ITが経済の牽引役とならなければならないのがこうした時代と考えるべきでしょう。そこで、今回は、より積極的かつ前向きな視点からIT業界の今年の姿を展望します。

 
トレンドwave
  • 「第33回経済界大賞」敢闘賞を日本SGI が受賞
    「コンテンツが主役の時代の推進など、未来に向かって一歩先を行く姿勢」が評価


  • 世界的なアニメーション制作会社スタジオジブリが採用
    日本SGI が提供する画像管理システムで業務効率化と安全性を向上


  • 日本SGI が早稲田大学・笠原研究室にミッドレンジサーバを納入
    研究テーマ「コンピュータの処理速度向上・ソフト開発期間短縮」に貢献

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    ■「ITの環境問題」から「環境問題のIT」へ
    SGI e-Newsは、昨年末に取り上げた「2007年十大ニュース」でグリーンIT(Green IT)を第一位にランクしました。それに合わせたわけではないでしょうが、年が改まるとマスコミの多くは「2008年の最大テーマは環境問題」と書き立てています。今年7月に予定されている「北海道洞爺湖サミット」でも環境問題が中心テーマとなるようで、各社トップの年頭所感でも環境問題を訴える声が目立ちました。
    こうしたことから、SGI e-Newsでは引き続き2008年の最大テーマとして環境問題、つまりグリーンITを取り上げます。しかしSGI e-Newsは、このグリーンITでも一歩先の姿を訴えたいと思います。それはこれまでのような省電力、省エネルギーといった「ITの環境問題」というレベルを超えた「環境問題を解決するIT」、つまりGreen by ITです。
    もちろん、大量に電力を消費するITシステムの省電力化、省エネルギー化は当然のこととして、今年はそれを一歩前進させ、ITが環境問題を解決する姿がクローズアップされるでしょう。いやむしろ、ITによってさまざまな環境問題を解決する取り組みを進めるべきでしょう。
    たとえば、日本SGI はコンピュータ・グラフィックス(CG)やビジュアライゼーション技術をベースに、自動車の衝突実験シミュレーション・システムなどを提供しています。実際に車を衝突させて解析するのはまさに資源の無駄であり、当然CO2排出につながるわけですが、日本SGI のソリューションを導入することで環境対策が一歩進むわけです。
    コンピュータによるエンジニアリング、つまりCAEも環境問題の解決につながります。モックアップという形で実際に製品モデルを作るのではなく、コンピュータによるデザイン・シミュレーションを行うことで省資源が実現します。こうしたソリューションを導入すればするほど環境問題の解決につながるわけです。
    ということで、今年のSGI e-Newsの"イチオシ"は環境問題を解決するIT、つまりGreen by ITです。
     SGI e-News編集部が選んだ「2007年の十大ニュース」(e-News90号)
     電力コストがハードコストを上回る?これからはITも省電力、省エネルギー型へ(e-News74号)
    ■進む「Web 3.0」への取り組み
    Web 2.0という言葉が彗星のごとく登場したのは2006年。そして、特に2007年の前半は、日本でこの言葉があたかも時代の寵児のように扱われました。「GoogleやAmazonはWeb 2.0」などという言葉がまことしやかにマスコミを賑わしたのはこのころでした。しかし、日本SGI はこのタイミングで、いち早くWeb 3.0という言葉を提唱。その背景には、Web 2.0が指摘する世界はまだまだ不十分という思いがあったからです。
    当時は、ほとんど理解されなかったこの「Web 3.0」ですが、2008年を迎えて大手メディアがWeb 3.0をキーワードにシリーズ企画を掲載するほど、その言葉が広く受け入れられるようになりました。今年は、Web 2.0からWeb.3.0への移行がさらに加速されるでしょう。
    それでは、Web 3.0とはいったいどのようなものなのでしょうか。日本SGI が「Web 2.0には次がある」とした背景には、ユーザ・インタフェースが不十分という思いがありました。SGI e-Newsは第59号(2007年10月11日配信)でWeb 3.0の世界を展望していますが、そこにはGoogleやAmazonの恩恵をすべての人が共有していないという問題意識がありました。Web 2.0の世界にはまだまだデジタル・ディバイドの要素が内包されています。むしろWeb 2.0でますます便利に、快適になった人がいる分だけ、その恩恵から取り残された人との距離を広げてしまいました。結果としてWeb 2.0はデジタル・ディバイドを加速させたともいえます。
    そこで、新たなWeb 3.0の世界では、電話やテレビのようにだれでもがその恩恵を受けられる基盤を整備する必要があります。たとえば、高度なセンサー技術や音声認識技術、ビジュアライゼーション技術などによってユーザの業務や生活スタイルをWeb 3.0のインフラが察知し、それに対して自然に対応して協調、そして支援してくれるような仕組みです。
    同時にリモート・コントロール装置やタッチスクリーンなどの制御装置をハイブリッドに扱えるインフラ、さらには人間の潜在的な意志にも対応するために、感性をキーワードとした次世代コミュニケーション・ツールもWeb 2.0の世界に取り込まれることになるでしょう。こうしたWeb 2.0をインテリジェント化する取り組みによって、高齢者も身体に障害を抱える人も、すべての人がGoogleやAmazonのようなサービスを享受できるようになるのがWeb 3.0の世界です。
     コンテンツが主役の時代「Web 3.0」の実現に重要な次世代ユーザ・インタフェース(e-News59号)
    ■今年必ず話題となるのは?
    これまでの準備期間を経て、この2008年からスタートするイベントがいくつかあります。そのひとつは日本版J-SOX(金融商品取引法)。この数年、マスコミを賑わした日本版J-SOXがいよいよ今年4月以降から上場企業に適用され、改めて内部統制やコンプライアンス(法令遵守)という言葉が脚光を浴びることになるでしょう。
    内部統制などの言葉はこの1〜2年はすっかり定着した感がありましたが、実際の適用作業を踏まえて新たな課題が噴出する可能性は否定できません。2007年末に経済団体連合会が行った調査では、J-SOX施行に向けて準備を完了した企業は上場企業の約10%強に留まっており、実施段階を迎えて混乱も予想されます。
    もうひとつ、今年新たな覇権争いが勃発しそうなのが次世代ネットワーク(NGN)です。インターネットの通信手順であるIP技術をベースに音声、映像などの大容量コンテンツをひとつのネットワークでやり取りすることからまさにNext Generation Networkと呼ばれてきましたが、その商用化がこの3月、NTTグループによって首都圏の一部地域でいよいよスタートします。
    これに合わせて注目を集めそうなのが、次世代高速無線通信サービスのWiMAXです。この分野ではKDDIおよびそのグループ会社が来年、つまり2009年のサービス開始に向けて基地局の建設をスタートします。同時に免許を取得した日本唯一のPHSサービス会社であるウィルコムもその基地局建設を進めることになり、現在の携帯電話マーケットに大きな影響を与える新しい動きが出てくる可能性があります。
    ITベンダーの新たな動きとして昨年急激に脚光を浴びたSaaSは、今年本格展開を迎えることは確実です。2006年に音楽CD市場がインターネット音楽配信に取って換わられたように、ソフトもパッケージからネット経由で入手する時代になることは間違いありません。
    と同時に、今年は早くもその淘汰が始まるでしょう。昨年は、このSaaSが将来の有望市場と見て、大手ハードウェア・ベンダーからソフトウェアハウス、さらには通信事業者まで含め、この市場への参入が相次ぎました。しかし実際のビジネスでの戦いとなれば、ビジネスモデルの違いでその優劣が明らかになることは確実で、淘汰は避けられないところです。
     今求められているのは「JSOXを超えた内部統制」(e-News69号)
     安全性、安定性に優れたNGN(e-News66号)
     IT市場に大きな変化をもたらす、SaaSとは?そしてその将来は?(e-News83号)
     SaaSが引き起こすIT業界の変革とは?(e-News82号)
    ■広がるIT世界を改めて認識
    2008年はまた、IT世界の広がりを改めて認識する年になるでしょう。これまでは、企業のいわゆるエンタープライズ・システムや製造業のエンジニアリング・システム、大学・研究所などのリサーチ&サイエンスなどがITの守備範囲と見られていました。しかし今年、その世界は確実に広がっていくでしょう。
    まず、それが実感できるのは自動車の世界です。これまで、自動車といえば機械という認識が一般的でしたが、しかし現在の自動車はサーバを搭載したITシステムといっても過言ではありません。国産ハイブリッドカーのOSは、昔のCOBOL換算でいえば、大企業のエンタープライズ・システムのステップ数を大幅に上回っているという指摘もあります。
    ロボットもメカからITへ移行しています。そしてITの能力を備えた自動車メーカーは、パーソナル・モビリティという形で次世代の移動手段を積極的に開発する姿勢を見せています。従来は、ITとは無縁と思われていた産業が、ITの世界に進出してきているのです。
    無縁のものと思われていた産業がITを取り込んで発展していくことで、改めてIT世界の広がりを認識するのがこの2008年だと思います。IT分野に携わる企業、そしてIT分野に携わる人々は、これまでのような固定的な観念をうち破り、ITを武器に新たな分野に進出していくことになるでしょう。これによって、ITの世界は一挙に拡大し、日本経済を協力に牽引していくことになりそうです。
     環境問題、少子・高齢化…。この難題を解決する究極の一手「モビリティ社会」へ移動せよ! (e-News88号)
     
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